ビットコインを財務資産とするストライブが10月に1万5124BTCを購入し、総保有高を4万3124BTCに拡大。公開企業として第4位のホルダーとなった。同社は第3四半期に5億900万ドルの純利益を計上、その大半を占める5億3370万ドルが未実現ビットコイン評価益によるものだった。
主要ポイント
- ストライブが10月に1万5124BTC購入、総保有高4万3124BTCで公開企業第4位に
- 第3四半期純利益5億900万ドル、未実現ビットコイン評価益5億3370万ドルが主因、営業利益寄与は限定的
- SATS無期限優先株式で6億900万ドル調達(年15%配当)、ビットコイン購入への充当割合は未定
- Twenty One Capitalまで390BTC、Metaplanetまで877BTC差、CEOは年内第2位到達の可能性に言及
- 銀行・証券・DeFi・再保険・トークン化への展開を検討、非相関利回り確保へ戦略転換
エグゼクティブ・インテリジェンス・ブリーフ
10月の買い増しで首位陣との差縮小
金曜日に発表された第3四半期決算によると、10月の購入により本年の累積取得高は3万5497BTCに達した。10月30日時点で、3位のTwenty One Capitalまであと390BTC、2位のMetaplanet(4万4000BTC保有)まで877BTCに迫っている。これは競合が買い増ししない前提での試算で、データはBitcoinTreasuries.NETによる。
この蓄積ペースは、9月のインタビューでマット・コール最高経営責任者(CEO)が「年内に世界第2位の公開企業ホルダーになる可能性がある」と語った軌道と一致する。ただし同氏はこれをベースシナリオとはしていない。
未実現評価益が牽引した決算
ストライブの第3四半期純利益5億900万ドルは、5億3370万ドルの未実現ビットコイン評価益が圧倒的大半を占める。同社の報告利益が営業キャッシュフローではなくBTC価格上昇に強く依存している実態が浮き彫りになった。期末保有高は4万3124BTCで、継続的な市場購入により大幅に増加している。
資本構成:15%配当の優先株式で6億900万ドル調達
ストライブは10月、年率15%の固定配当を伴うSATS無期限優先株式の発行により、約6億900万ドルの純調達資金を得た。この資金のどの程度がさらなるビットコイン購入に充てられるかは未公表で、市場は今後の買い増しペースと資本コストの兼ね合いを探ることになる。
ストライブ株(ASST)は金曜早朝の取引で1.97%安の20.19ドルとなり、過去1カ月の下落幅は32.15%に拡大した(Yahoo Financeデータ)。バランスシート拡大にもかかわらず株価が軟調なのは、優先株式による希薄化を織り込んでいるか、ビットコイン中心モデルの持続可能性に懸念があるためとみられる。
戦略転換:銀行・DeFi・ストラクチャードファイナンスへ
決算報告によると、ストライブは銀行、証券、分散型金融(DeFi)、再保険、トークン化への参入を検討しており、パッシブなビットコイン保有にとどまらないバランスシート活用を目指す。ジェフ・ウォルトン最高リスク責任者(CRO)はCointelegraphに対し、暗号資産市場の外に機会を求めていると語った。
「伝統金融の側に渡り、ストラクチャードファイナンス会社として運営し、ビットコインや暗号資産と相関しない利回りと分配を見出すことに、より大きな機会があると考えている」とウォルトン氏。これは、純粋なビットコイン財務ビークルから、非相関利回りを追求するハイブリッド金融機関への進化を示唆する。
先行き:資金運用と競争環境が焦点
今後の鍵は、6億900万ドルの優先株式調達資金の投下ペース、Twenty One CapitalとMetaplanetの対抗的な買い増し、銀行・DeFi事業の規制対応だ。ビットコインを売却せずに利回りを生み出し、15%の優先配当義務を支えられるかが、ストラクチャードファイナンス論の妥当性を検証する試金石となる。
