米証券取引委員会(SEC)は10月30日、特定の非米国居住者およびグループ内レポ取引を義務的な中央清算の対象から除外する免除命令を発出した。2023年12月に採択された中核的枠組みを維持しつつ、ブローカー・ディーラーのコンプライアンス負担を軽減する。
主要ポイント
- SEC、特定の非米国居住者およびグループ内レポ取引を米国債清算義務から免除
- 1940年投資会社法上の投資会社でない関連会社が対象
- ウエダ委員がアトキンス委員長指名で移行監督を主導
- SEC取引市場局の問い合わせ窓口で実施支援を提供
- 通常レポ取引の中核的清算枠組みは維持
エグゼクティブ・インテリジェンス・ブリーフ
免除命令の適用範囲
今回の免除は、ルール17ad-22における適格二次市場取引の定義を二つのカテゴリーで狭めるものだ。第一に、非米国居住者がカウンターパーティとなる特定のレポ取引が、未公表の限度および条件付きで除外される。第二に、米国債清算機関の直接参加者とその関連会社との間のレポ取引が除外される。ただし、当該関連会社が1940年投資会社法第3条で定義される投資会社でなく、ルール17ad-22(a)の関連カウンターパーティ定義を満たすことが条件となる。
ポール・S・アトキンス委員長から移行監督を指名されたマーク・T・ウエダ委員は、市場参加者からの実務上の課題についての声を慎重に聴取したと述べた。クロスボーダー取引の実態を踏まえた慎重なアプローチが、円滑な実施には不可欠だと強調した。なお、SECと金融庁の秋季規制対話でも国際連携の深化が確認されており、SECと金融庁、秋季規制対話で国際連携深化 東京で開催の動きとも整合的だ。
規制の背景と実施スケジュール
SECは2023年12月、登録清算機関を通じた米国債の中央清算を義務付けるルールを採択した。秩序ある実施を図るため、元の準拠期限を延長し、2025年9月にはFAQ、スタッフ声明、実施リソースを統合したワンストップ・ウェブページを開設した。今回の措置は、広範なパブリック・エンゲージメントと市場参加者からの公開救済要請を受けたものである。
市場への影響と実務的意義
この免除は、クロスボーダーのレポ帳簿とグループ内資金調達デスクを抱えるグローバル・ディーラーの運営上の摩擦に直接対処するものだ。非米国居住者取引とグループ内資金フローを除外することで、固定利付証券清算公社(FICC)への即時清算量を減らし、対象企業の証拠金および運営コストを圧縮する。通常のディーラー間およびディーラー・顧客間レポについて中核的清算要件を維持することで、元のルールのシステミック・リスク低減目的は損なわれない。
コンプライアンス・リソースと次のステップ
準拠に向けた市場参加者は、SEC取引市場局スタッフに直接問い合わせ可能だ([email protected]、または202-551-5777)。SECは統合実施ウェブページを通じ、準拠、運営、解釈に関する質問に引き続き対応する姿勢を示している。なお、SECは別件でマイヤー・グローバル社とCEOをスペースX未公開株ファンドを巡り提訴しており、SEC、マイヤー・グローバルとCEOを提訴 スペースX未公開株ファンドで個人投資家を欺く執行姿勢も鮮明だ。
